予防歯科
一生涯ホームドクターとして、あなたの歯を守ります
日本では歯が痛くなってから歯科医院を訪れる患者さまがほとんどです。しかし、予防意識の高い欧米では虫歯になる前の健康なお口の状態を維持するため、ほとんどの人が定期的な歯科検診を受けています。
当院では、世界でもトップクラスの医療技術を誇る日本の歯科医療を、患者さま一人ひとりにご理解をいただき、歯の健康管理にも意識を向けていただきたいと考え、3か月に1回の定期健診で歯周病検査や超音波によるお口のお掃除をおすすめしております。
お口の中の状態は人それぞれ。当院の予防歯科ではホームドクターとしてお口の中の現状を把握しながら、患者さまに一生涯健康なお口でお過ごしいただけるようお守りしたいと考えております。
予防歯科のメリット
なってしまった虫歯や歯周病の治療はもちろんしなければなりませんが、患者さまのお口の健康にとって一番良いのは、虫歯や歯周病にならない状態を保つことにほかなりません。
歯は自覚症状が出にくく、気が付いた時には悪化していることがほとんどです。また天然の歯は一度削ってしまうと2度ともとには戻りません。歯科治療では、「進行を止める」もしくは「人工物を使って補う」だけにすぎないのです。
多少の時間と努力は必要ですが、無駄な治療費や痛み、不快感などとは無縁でご自身の歯で好きなものを食べられる人生のためにも、当院では予防歯科による定期健診をおすすめしています。
当院の予防歯科治療
1.検査
お口の中の検査を行い、虫歯や歯周病のリスクや治療の必要性の有無を判定します。またコンピューターでの検査結果を分かりやすいデータや精緻なイラストにして患者さまにお渡しし、ご自身のお口の中の状況をしっかりと把握していただけるようご説明いたします。
2.PMTC
通常のハミガキやクリーニングでは除去できないバイオフォルムを細かい砂の機器で取り除くクリーニング行った後、レーザー照射とフッ素の塗布を行います。
バイオフィルムは虫歯や歯周病の原因となる細菌の膜で、フッ素の浸透を妨げるだけでなく、一度除去しても再形成する特徴があるため定期的なクリーニングが必要です。 またバイオフィルムの除去は空気の力と細かい砂を使った特殊な機材で行いますので、痛みも少なく安心して治療を受けていただけます。
3.噛み合わせの修正
歯は一生の間、生活習慣や体の具合などによって少しずつ動いていくものです。今まで正常だった歯並びや噛み合わせも、時間の経過によって不具合が出る場合がありますので、症状に応じて、矯正治療や調整などを行っていきます。
4.ブラッシングおよび生活習慣などの指導
検査結果や患者さまのお口の状態、ご状況に合わせた生活習慣などの改善と、磨き癖による磨き残しを無くすためのブラッシング指導を行っておりますので、毎日の歯の健康維持とお手入れにお役立てください。
音波式電動歯ブラシ ソニッケアー
当院ではフィリップス社製の音波式電動歯ブラシ「ソニッケアー」を使ったより効果的なブラッシングの方法をご紹介させていただいております。
「ソニッケアー」は歯に沿いやすい緩やかなカーブのブラシで毎分31,000回の振動と幅広い振幅うみだすことにより歯垢をパワフルに洗浄しながらも、毛先が丸く処理されていることでエナメル質への負担が軽い、歯に優しい電動歯ブラシです。
当予防歯科Q&A
- Q.何歳ぐらいから予防をすれば良いのか?
- A.もちろん乳歯のときから予防に努めたほうが良いのは当たり前ですが、年をとったからといって遅いということはありません。ただ、できるだけ早くのほうが良い結果を残せる、ということです。
- Q.フッ素ってどんなもの?
- A.飲食をすると、プラーク中のpH(ペーハー)は酸性に傾き脱灰がはじまりますが、しばらくすると唾液の働きにより再石灰化されます。間食回数の多い食生活では脱灰の時間が長く、再石灰化の時間が短くなり、虫歯の危険性が増大します。寝る前の飲食は最も危険!!寝ている間は、口の中の唾液の流れが弱いので、再石灰化が不十分となり脱灰が続くためです。
フッ素を歯に作用させると、歯の表面から取り込まれ、歯の結晶(アパタイト)の一部になります。フッ素を含んだ歯の結晶は、普通の歯の結晶よりも丈夫になり、虫歯菌の出す酸に対してより強くなります。ですからフッ素を適切に使うと、歯の表面が強くなり、虫歯になるのを防ぎます。
また、歯のエナメル質のまわりにフッ素があると一度脱灰した部分の再石灰化を促進し、エナメル質の補修がしやすくなります。当院では虫歯予防のためフッ素のジェルの使用をおすすめしています。 - Q.定期健診(検診)って、何をするのですか?
- A.定期検診とは、従来は治療が終了した後に、虫歯が新たにできていないか、歯周病が進行していないかなどを定期的に検診して、早期発見、早期治療を行うことが目的でした。
しかし、当院では、「定期検診」ではなく「定期健診」という言葉を使っています。
この違いは、病気を発見することが目的ではなく、病気にならないように健康を維持することを目的としている点です。
具体的には、定期的に来院された患者さまの自分では除去するのが困難な歯石や汚れの膜(バイオフィルム)を専門家である我々が除去して、健康な状態を維持するお手伝いをさせていただいています。 - Q.子供に歯磨き粉は使ったほうがよいのですか?
- A.いろいろな考え方があると思います。年齢や目的によって使い分けたら良いのではないでしょうか。以下の利点、欠点を踏まえて使用するかどうか決めてください。
×子供にとっての欠点
- 清涼感によって、磨けてないのに磨けたような気がする。
- 泡が立ちすぎて母親が磨くときに歯が見えない。
- すぐにうがいをしたくなるので長い時間磨けないし、洗面所でないと磨けない。
- 小さな子供の場合、歯磨き粉を食べたり、飲み込んだりしてしまう。
◎子供にとっての利点
- フッ素入りのものを使用すると、虫歯予防ができる。
- キャラクターの可愛い物や甘い味のするものは、子供が喜んで歯磨きをするので、歯磨きの習慣づけによい。
- Q.キシリトールガムは、本当に虫歯予防にいいのですか?
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- キシリトールはプラーク中のミュータンス菌に分解されても、虫歯の原因となる酸を生成することはありません。
- ミュータンス菌は、キシリトールを取り込んでも栄養にできないため、活性が弱まり減少します。
- ガムを噛む事により唾液の量が増えるため、歯の再石灰化を促進したり自浄作用が増します。 したがって、虫歯予防を期待する場合は、100%のキシリトールガムを食事や間食後に5~10分噛む事をお勧めします。